「冬 1946」(1946)
冬のある日、ワイエスはスケッチ中に、暗い表情で、軍服、飛行帽を着て
丘の上から転がるように下りて来る少年にであった。
父の事故死から一ヶ月、その衝撃から立ち直ることのできないワイエスは
この少年を見たとき、まさに天啓がひらめき、自分が晩年の父をいかに
疎外していたかを悟り父への決別と感謝をこの絵に表したという。
まさにこの絵からワイエスは父の呪縛から逃れ、大きな評価を受けるようになる。